前回は、ロジカルシンキングを身につけることで得られるメリットについて解説しました。今回はそこから一歩踏み込んで、ロジカルシンキングをどのように実践していけばいいのか具体的な方法についてご紹介します。
ロジカルシンキングの基本的な考え方

ロジカルシンキングの基本は、まず思いつく限りの情報を広く集める「拡散」、そしてその中から本当に必要な情報だけを絞り込む「収束」です。この「拡散と収束」を繰り返すことで、物事の本質にたどり着くことこそがロジカルシンキングの基盤となります。
さらに、出てきた答えが「事実」なのか、それとも事実から基づいて導き出した「判断」なのかを明確にしておくことも重要です。そうすることで、思い込みや主観に左右されず、根拠に基づいた論理的な結論を導くことができます。
このようにロジカルシンキングの基礎となる「拡散と収束」ですが、初めて実践する場合、どこまで情報を広げればいいのか、逆にどの情報を切り捨てていくべきなのか、迷ってしまうこともあります。そんな時に便利なのが「フレームワーク」の活用です。
代表的なフレームワーク

フレームワークは考えを整理するための型のようなもので、これらを使うことで初心者でも簡単にロジカルシンキングを行うことができます。たくさんの種類があるのですが、ここではビジネスの基本となるフレームワーク「5W2H」について詳しくお話しします。
5W2H
もともとは「5W1H」と呼ばれ、When(いつ)・Where(どこで)・Who(誰が)・What(何を)・Why(なぜ)・How(どのように)という6つの視点で使われるフレームワークでした。しかし、ビジネスの場で「費用」などのリソースが重要視されるようになり、もうひとつの「H」・ How much(いくらで) が加わりました。
このフレームワークを活用する大きな利点は、5W2Hの順番に沿って物事を考えていくだけで、情報をロジカルに整理できる点です。
例えば、「新商品のお披露目イベントを企画しよう」という時にでも、
・When(いつ):開催日はいつがいいのか?
・Where(どこで):イベントはどこで行えばいいのか?
・Who(誰が):どのような人を対象にするのか?
・What(何を):どのような内容のイベントにするのか?
・Why(なぜ):イベントの目的は?
・How(どのように):進行方法やスケジュールは?
・How much(いくらで):予算はどの程度か?
というように企画に必要な情報を簡単に整理することができるのです。
この他にもロジカルシンキングのフレームワークには、Yチャート・ロジックツリー・MECE(ミーシー)など代表的なものがあります。
ロジカルシンキングを実践しよう

今回ご紹介したロジカルシンキング。考え方やフレームワークを意識しながら実践を重ねていけば、自然と論理的な思考を身につけていくことができそうですね。
とはいえ、より早く確実にスキルを習得したいなら、プロから体系的に学ぶことのできるスクールが効果的です。
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