皆さん「アントレプレナーシップ」という言葉を知っていますか?
「起業家精神」と訳されることが多いこの言葉ですが、新しい事業をおこし、リスクを恐れずに立ち向かっていく精神・姿勢のことを指します。アントレプレナーシップについては、さまざまな定義づけがなされていますが、例えば経営学者のピーター・ドラッカーは、「イノベーションを武器として、変化のなかに機会を発見し、事業を成功させる行動体系」と定義しています。今回は、起業家のみならず、あらゆるビジネスパーソンに求められるアントレプレナーシップについてご紹介していきます。
アントレプレナーシップが注目される背景
アントレプレナーシップが注目されるようになった背景には、さまざまな理由が挙げられますが、そのひとつにVUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)な時代に世の中が突入してきたことが考えられます。
今、日本を含め世界の情勢は、ありとあらゆるものが複雑さを増し、将来の予測が困難な時代にあります。新型コロナウイルスの流行や異常気象による災害の発生、またAIの急速な進化など常識では考えられないような事象や変化が私達の身に起こっています。ビジネスにおいてもこれまでには想像できなかったような画期的なサービスが次々と生まれています。このようなVUCA時代を生き抜くために私達は、既成概念にとらわれず、自分自身で課題を見極め、解決に向けスピーディーに行動できる力や、新しいアイデアを創出し、事業にチャレンジしていく姿勢、つまりアントレプレナーシップが求められるようになりました。
日本におけるアントレプレナーシップ教育の広がり
日本のアントレプレナーシップに関する指標は、さまざまな調査で諸外国に比べ相対的に低いと言われています。そこで、日本でもアントレプレナーシップを多くの人に身につけて欲しいと、文部科学省は、それらの能力を発揮できる人材の育成に力を入れています。
文部科学省が推進するアントレプレナーシップ教育
文部科学省では、アントレプレナーシップを「与えられた環境のみならず、自ら枠を超えて行動を起こし新たな価値を生み出していく精神」と捉え、アントレプレナーシップ教育を全国に拡大していくための施策を推進しています。そのひとつが「全国アントレプレナーシップ人材育成プログラム」。起業をテーマにグループワークで事業化のアイデアを出しながら、それを売り込むまでの計画と具体的な行動を学ぶ内容で、2023年に全国の学生と、アントレプレナーシップ教育の研修機会として教職員を対象に行われました。
・文部科学省アントレプレナーシップオフィシャルサイト「自分の未来は自分でつくる」
https://entrepreneurship-education.mext.go.jp/
アントレプレナーシップ学部の開設
また日本の教育機関でも、アントレプレナーシップを育む動きが本格的に始動しています。
例えば武蔵野大学では、2021年にアントレプレナーシップ学部を開設。「世界の幸せをカタチにする」ため、実践重視のカリキュラムや起業家・仲間との対話を通じアントレプレナーシップを育むことを目指しています。
ますます求められるアントレプレナーシップ
いかがでしたでしょうか?このように、ますますの広がりを見せるアントレプレナーシップ。昨今では、起業をする際に求められるような姿勢や能力の全てをアントレプレナーシップと広義に捉え、それらを身につけようという動きが出ています。具体的には、チャレンジ精神や創造性、物事への探究心。また、情報を収集し分析、判断していく能力。そして、ビジネスを円滑に進めるためのコミュニケーション力やリーダーシップ力などです。社会に出て活躍するためにはどれも必要な能力ですね。
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